〜災害レポート〜4月14日
コラム執筆者

NPO法人せんだいファミリーサポート・ネットワークト 代表理事

伊藤 仟佐子(いとう ちさこ)

皆さんへ
先ほど事務局から50万円が振り込まれましたとの連絡がきました。
みなさんありがとうございます。みなさんからの気持ちのこもった支援金、一円たりとも無駄にしないよう、しっかりと被災者のみなさんい届けたいと思います。
さっそくお子さんを亡くされたお母さんへの支援に向けて動き始めています。お子さんだけでなく家族や家を失ったお母さんたちもたくさんいらっしゃるので、大きな支援の輪が必要だと考えています。
昨日も職員が電話で津波で流されたお父さんをずっと探していたというお母さんと話しをしたのですが、1ヵ月は頑張ろうって思っていた気持ちが、ぷっつりと切れてしまい死にたくなったと泣かれてしまったと、職員も落ち込んでいました。遺体が出てこないとどこで区切りをつけていいか前に進めないと言われたそうです。
先週、託児のキャンセルの電話に出た時も、家が無くなってしまい子どもを預ける理由がなくなりましたと泣かれてしまい、かける言葉がみつかりませんでした。
地震がきっかけで家族の絆が深まったという人もたくさんいるのですが(マスコミはここだけとりあげます)、それをきっかけに崩壊してしまった家族もたくさんいます。
傷ついた心を夫や夫の家族は理解してくれなかった、もう一緒に暮せない。ライフラインが止まって苦しい時に夫の本性が見えたなど、そんな話がたくさん聞こえてきます。
街の復興と同時に家族の復興も必要だと感じています。
まだ1ヵ月なので、これからどんな問題が出てくるか、とても怖いです。避難所ではレイプなどの被害も出てきていますので、娘達にはできるだけ近づかないように話していますが。
ライフラインも90パーセントくらい回復してきているので、生活はかなり安定してきています。スーパーにも物がたくさん並ぶようになりましたし、ガソリンも高いですがすぐに買えます。まだ、余震が続いているので、常に揺れてるようには感じていますが。
そうそう、仙台もようやく桜の花が咲きそうです。今年の桜は本当に待ち遠しかった!
では、また報告します。

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